日本政府/総合経済対策を決定、国土強靱化に6・1兆円
政府は2日の臨時閣議で、財政支出規模21・8兆円に上る総合経済対策を決定した。柱の一つに据えた防災・減災、国土強靱化などに6・1兆円(事業規模6・3兆円)を投じる。「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の4年目(2024年度)分を確保し対策を着実に進める。同対策の後継となる「実施中期計画」の策定に向けた検討に取り組むと明記した。建設業関係では持続的な賃上げを実現するための「賃金行き渡り」の担保策や、「建設業の2024年問題」の解決に向けた措置を講じる。 今後速やかに経済対策の裏付けとなる23年度の補正予算案を開会中の臨時国会に提出する。同案での一般会計追加額は13・1兆円を見込む。 経済対策は▽物価高対策(財政支出規模6・3兆円)▽持続的な賃上げ対策(3・0兆円)▽国内投資促進(4・7兆円)▽社会変革の起動・推進(1・6兆円)▽国土強靱化など国民の安全・安心確保-の5本柱で施策をまとめた。 国土強靱化関係予算は足元の資材価格の高騰などを踏まえ、必要十分な予算を確保するとした。あらゆる関係者が協働する流域治水や道路ネットワークの強靱化といった取り組みを推し進める。 建設業関係では適切な労務費や賃金確保策を位置付けた。賃金実態を確認できるような建設キャリアアップシステム(CCUS)のシステム改修を実施。持続可能な建設業の実現を目指し法令改正や体制整備などの早期具体化を図る。 半導体など戦略物資への投資を加速するため、基金の創設や税制、規制改革など政策メニューを総動員して、生産拠点周辺の関連インフラを含む施設整備を総合的に支援する。
ブログのトップへ