国交省/業法改正案の労務費規制「著しく低い」水準明示なし
改正法案の実質的な審議が17日の衆院国交委員会で始まり、自民党の中村裕之議員、公明党の国重徹議員が質問に立ち、国が「労務費に関する基準(標準労務費)」を示すことによる技能者の処遇改善などに期待しつつ、主に法規制の実効性を確保する方策を国交省に求めました。 国交省は標準労務費の設定がかえって賃上げの足かせにならないよう、市況に合わせて定期的に改定する考えも示しました。それでも反映しきれない急激な市況変動への対応方策も含め、法改正後に設置する中央建設業審議会(中建審)のワーキンググループで議論するようです。 資材高騰などに伴う価格転嫁を円滑化するため、受注者には「恐れ(リスク)情報」を注文者に事前通知する義務を新たに課す。国交省は受注者の過度な負担とならないよう、契約後の協議の円滑化という目的に沿った情報提供の在り方をガイドラインで示す方針。 契約後の協議に誠実に応じる注文者の努力義務について、両議員から実効性を疑問視する声もあった。国交省は民間工事の6割で契約変更条項がない実態を説明。一足飛びの義務化で現場の混乱を招かないよう、まずは当事者同士が協議のテーブルに着くよう努力義務で現状の改善を目指すことに理解を求めました。
ブログのトップへ